成都の路地裏

成都に戻ってきた。
高層ビルが立ち並び、車が行き交う。
チベットの澄み切った空気が嘘のようだ。
喧騒の中、ショッピングセンターや高級外車の看板が目に付く。
デジタルサイネージが20秒ごとに一眼レフを宣伝していた。
中国の発展を肌で感じる。

孔明廟の近くに宿を取った。
パンダを見に行ってもいいが、同じ宿の人は人だらけだといっていた。
パンダとパンダがくんずほぐれつパンダヘブン!!という妄想をしていたが、裏切られるのでやめとけとのこと。
諸葛孔明の廟も退屈だ。どうせお決まりの観光地だ。
町を歩いたら、昔ながらの市場に行き着いた。


市場の片隅では、麻雀博打をする人々がいた。
ザッツ★チャイナ!まるで映画に出てくるような光景に興奮を隠せない。

トランプ賭博に興じるおじさんたちもいた。

まだ、成都にも昔ながらな暮らしがあるんだなぁとほっこりした。
まぁ、時間の問題だろうけれど。

夜は錦里にある綺麗なスタバで過ごした。
この一角は、清朝の建築が再現してある商業施設。
なんだかんだ、便利なシティライフを楽しんでしまう私は矛盾している。


ドミの壁に般若心経の落書きを見つけた。
色即是空。空即是色。
この世の全ては移ろいゆくもの。
古い路地裏も、摩天楼も、私の矛盾も。