2013-01-01から1年間の記事一覧

妹たちの未来

インドに妹ができた。 名前はバッティ。15歳。 夢は、マーチャンダイザーとしてラジャスターン州で出世すること。 雇ったガイド兼ドライバーの家に一泊することになった。 お茶を頂いて一息つくと、家族の紹介をされた。 中でもドライバーが熱を込めるのは、…

骨董浪漫

もう3日もこの骨董屋に通っている。 3日前、街中の観光客向けの偽物骨董屋で、店員がしつこくて 「こんなイミテーション、こんな値段で売ってんじゃないよ、なめんなよ」 とキレたら、 「ならここへ行け」 と例の骨董屋を紹介された。 でかい迷路みたいな建…

天然染色バグルー村

昨日買い物をしたサンガネール村の布屋のUさんとバグルー村に行く。 バグルー村も、サンガネール村同様ブロックプリントで有名な村だ。 Uさん曰く、違いはバグルー村は規模が小さく、ベジタブルプリントであること。 インドの人は、天然染色のことを「ベジタ…

念願のサンガネール村は、、村?

布が好きだ。 特に異国の、手仕事で作られた布が好きだ。 布のことになるとテンションが振り切れる。 財布の紐も振り切れる。(しかしない袖は振れない)ここインドは、布の国だ。 女性の着るサリーは6mもの布を体に巻き付けるという衣服だし、 男性は男性で…

リクシャー讃歌

リクシャーワラーはうるさい。 街を歩いているときの粘着質な営業と言ったらない。 乗るなら乗るで、2〜3倍はふっかけてくる。 リクシャーワラーは苦手だった。今日乗るまでは。 今夜、23:20の電車で、アグラーに発つ。 シアルダー駅へは手近なところからバ…

路上の鶏市場

友人の勧めで、朝の鶏市場を見に行った。 市場といっても、建物はない。 朝の時間だけ、路上に現れる市場だ。 でっかいシャーレみたいな籠に入れられて鶏が売り買いされている。 死期を悟ったのか、よくわかってないのか、暴れない鶏たち。 足を縛った鶏をポ…

コルカタ空港で夜明かし

日本からコルカタに行く最安フライトをとると、深夜の到着になる。 地下鉄やらバスやら、大抵の交通手段は止まっているし、深夜のタクシーなんてろくなもんじゃない。 自然、朝を待つことになる。 到着ロビーには、すでに陣取りが始まっていた。 私も一角を…

はじまりのころも と、その謎

初まりの衣がある。 フォークテキスタイルにはまった、きっかけ。 私は、北パキスタンで、古い刺繍の羽織を買った。 山あいに延びる細長い町。 坂の上の絨毯屋の欄干に、その羽織は掛かっていた。 高く蒼い空に緑の表地と赤の裏地が翻っていた。 捕まえると…

竹林と庵とシタールの調べ

久しぶりに榊さんの絨毯の集まりに参加できました。暇があるって素敵。 竹林に鎮まる庵で、シタールを聞きました。 シタールの調べを聞いたのは初めてでした。しかもその距離2m。シタール(右):沼沢ゆかり タブラ(左):石田紫織 (敬称略) シタールの美…

『きっと、うまくいく(3 idiots)』見たらハマった。

ボリウッド祭り開催中の早稲田松竹で、インド映画『きっとうまくいく』を見ました。 いろんな人が勧めてくるので、暇になったことだしね。見るよね。 会場は初日満員御礼。 (ここから先の文章は、ただの映画の感想です。ネタバレアレルギーの方はお帰りくだ…

社会起業家ウィリアム・モリスが絨毯に見た夢

私が絨毯に感じるリビドーを、19世紀イギリスで感じていた人がいます。 その人は、絨毯に魅せられ、自分で絨毯を織り始めました。 ウィリアム・モリス、アーツアンドクラフツ運動の提唱者として知られるその人もまた、絨毯のファンでした。 今回はこんな感じ…

乙嫁語り 5巻 感想 

待ちに待った新刊が出ました! 中央アジアファンが今一番読みたい漫画、『乙嫁語り』。 大学生協で新刊を発見し、レジにゆくまで約5秒。 早く読みたくて、でも読むなら家でキャアキャア叫びながら読みたくて、 じゃあもうジム行くのやめて家帰ろうと思って、…

『HALI』の34年から読み取る絨毯市場の変化

『HALI』は、絨毯をはじめとするフォークテキスタイル業界で最も権威のある雑誌だ。 1978年、ロンドンで創刊されて以来、ほぼ年4回のペースで刊行されてきている。 創刊時の編集長は最古のオークショウハウスであるサザビーズで働いていたIan Bennet。 …

ミズクラゲまんじゅうをつくる

すみだ水族館の水槽。 ミズクラゲは、丸まりながら水流の中を漂っていました。 肉厚な笠は力強く脈打っていますが、手で触ったらひんやりとしびれてしまいそうです。 「ミズクラゲってさぁ、みずまんじゅうみたいじゃない?」 腹を空かせた2人の女子大生は言…

岩絵具騒動

質の良い財布を探していたら、こんなものを見つけた。 皮革伝統工芸 文庫屋大関 姫路の伝統工芸で文庫革という。いまは浅草の仲見世裏に一軒のお店が残るのみらしい。 白革に型押しし、絵の具で色をつけ、錆をかけたあとで漆を塗って仕上げる。 絵の具の中に…

すみだ水族館の年パス買った

明けましておめでとうございました。 皆様の一年が実り多きものになりますようお祈りしてます。 今年は巳年ですが、私の中では毎年が水棲生物年ですから、知ったこっちゃありません。 そういうわけで、東京スカイツリーの中にできたすみだ水族館に行ってきま…