『きっと、うまくいく(3 idiots)』見たらハマった。
ボリウッド祭り開催中の早稲田松竹で、インド映画『きっとうまくいく』を見ました。
いろんな人が勧めてくるので、暇になったことだしね。見るよね。
会場は初日満員御礼。
(ここから先の文章は、ただの映画の感想です。ネタバレアレルギーの方はお帰りください。)
- どんな映画?
左のハリセンボン春菜似の人がファルハーン。父に言われて工科大学に通っているが、本当は動物写真家になりたい。
右の玉木宏を情けなくしたのがラージュー。超貧乏学生で、家を背負うプレッシャーで宗教に依存している。
真ん中のトム・クルーズ似の(見てるとだんだん似てくる*1)人がランチョー。リベラルで頭柔らかで骨のある天才学生。要は完璧超人のカリスマ。なぜか大学卒業後に失踪。
原題『3 idiots』が示す通り、この3バカが馬鹿をやる大学青春部分と、消えたランチョーの謎を追うミステリー部分で出来ている。
もちろんラブロマンスもある!当然ハッピーエンドだよ!インド映画だね!
バカが馬鹿をやる映画ではあるけれど、誰にとって「馬鹿」なのか?というところが肝要だと思う。
両親や教授を始めとする大人やインド社会にとって「馬鹿」な行為は若者にとってはヒューマニズムあふれる才能の発露だったり、プラグマティックな挑戦であったりする。
随所に散りばめられるファルハーンの父との対立や、ラージューの貧困低福祉社会との対峙といった登場人物のストーリーは、
世を覆って若者たちを押しつぶしそうとする大人社会とそれに立ち向かおうとする若者という単純明快な二項対立だ。
作中、学歴社会で挫折した若者が驚く程簡単に自死を選ぶが、それほどまでに彼らの行く手を塞ぐインド社会は厳しいようだ。
本作は、若者の自殺という社会問題に真正面から切り込み、悩めるものに「きっと、うまくいく」と伝えている。
- 深さとかで測っちゃダメ。
単純明快な構造の話だけに、主人公の完璧超人さやエリート主義学長の悪玉っぷりに裏打ちを感じない。
でも、そこは宗教民族カーストごった煮のインド。
最大公約数的な映画しか商業的に成功しないのではなかろうか。*2
でもまぁ、正義の苦悩や悪の倫理などは横に置いて、
この映画においては痛快爽快なカリスマ☆ランチョーの活躍を楽しめばいいのだ!
そうすれば、インド映画特有の長尺(3時間!)も長く感じないだろう。
- 要はラダック行きたい。
この場を借りて告白するならば、ラストの方は展開が読めていたので、ロケ地の美しさとランチョーの眼鏡しか見ていませんでした。
中国とのボーダーにあるらしいパンゴン湖。夏に行く。
- なんてこったyoutube
この映画が好きすぎてずっと関連動画探していたら、全編本物が英語字幕付きでyoutubeにあった!
だめだろ、インド。
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